社会人2年目に手取りが減るのはなぜ?住民税のしくみ

公開: 2026年8月30日

「1年目より基本給は上がったのに、2年目の6月から急に手取りが減った」。多くの人が経験するこの現象の正体は、住民税です。

住民税は「前年の所得」にかかる

所得税がその月の給与から概算で天引きされるのに対し、住民税は前年1〜12月の所得をもとに計算され、翌年6月から翌々年5月の12回に分けて天引きされます。

このズレのせいで、新社会人はこうなります。

時期住民税理由
入社1年目の4月〜翌年5月0円前年(学生時代)の所得がほぼゼロだから
2年目の6月〜発生1年目の所得に対する住民税が始まる

つまり1年目は住民税がタダで、2年目の6月に「本来の水準」に戻るだけ。減ったのではなく、1年目が特別に多かった、というのが正確な見方です。

いくら引かれるのか

住民税は「所得割(課税所得の約10%)」+「均等割(年5,000円)」です。年収別の目安は次のとおりです。

年収住民税(年額)月あたり
300万円約11.8万円約9,800円
400万円約17.7万円約14,700円
500万円約24.2万円約20,200円
600万円約30.8万円約25,600円

年収400万円なら、2年目の6月から毎月1.5万円ほど手取りが減る計算です。自分の条件での金額は住民税の計算ツールで確認できます。

気をつけたい3つの場面

1. 転職して収入が下がったとき

住民税は前年の高かった所得で計算されるため、収入が減っても住民税は高いままです。転職直後は資金繰りに注意しましょう。

2. 退職して無職になったとき

会社を辞めると天引き(特別徴収)ができなくなり、自分で納める「普通徴収」に切り替わります。前年分の住民税は収入がなくても納める義務があるので、退職前に1年分を確保しておくと安心です。

3. 産休・育休に入るとき

育休中は給与がゼロでも、前年の所得に対する住民税は発生します。会社によっては立て替えて復職後に精算するので、事前に確認しておきましょう。

住民税を軽くするには

住民税は「課税所得 × 10%」なので、課税所得を下げれば軽くなります。

  • iDeCo:掛金が全額所得控除。年24万円拠出すれば住民税だけで年2.4万円軽くなります。
  • ふるさと納税:寄付額−2,000円が翌年の住民税から引かれます(上限あり)。上限シミュレーター
  • 医療費控除:年10万円を超えた分が所得控除に。還付金の計算

手取り全体の内訳は手取り計算で、月額・年額に分けて確認できます。

記載内容は一般的な情報であり、税務・投資・法律に関する助言ではありません。 制度は改正されることがあります。判断の際は公的機関や専門家にご確認ください。